広告代理店から愛を込めて

心筋梗塞になった40歳広告代理店の人のブログ

森美術館が写真撮影を許可。


http://www.loftwork.jp/blog/chiaki/2009/07/post-159.html

『1人の悪意よりも、9999人のハッピーの為』
ルールを作るときに、基本思想が重要だと思う。
日本で多いのは、1つの悪用パターンが見つかったら、
たとえそれが何千人にとって不都合でもそれをルールとして制定してしまう傾向。


例えば今回のCCライセンス導入にあたっても
「撮影した写真から同じような作品をつくってしまうリスクは?だからやはり撮影は禁止すべきでは」
という不安の声も上がりました。
ただそれに対し、贋作をつくるという行為は、
そもそも写真撮影を許可しなくても図録からでも森美術館のオフィシャルサイトからでもやれるもの。
特に今回のような大型インスタレーション中心の企画展において、
贋作をつくられるリスクの発生確率は極めて低いはず、といったやりとりをしてきました。

それ以外にも以下のようなリスクをリストアップし、
リスク事象の発生確率と影響度の組み合わせで「最終的なリスクのインパクト」を分析し、
写真撮影を許可しても大きなリスクはないとの判断に至ったのです。

・撮影した写真を加工してしまう人がでるかもしれない
  発生確率:中 影響度:小
  個人利用での範囲では影響度は極めて小さい
  許せない場合は美術館とアーティストが一緒に法的アクションをとればいい
  CCライセンスを採用しているため全世界において法的にアクションがとれる

・作品を上手に撮影して商売に使ってしまう人がでるかもしれない
  発生確率:小 影響度:大
  もし本当に本物に近いような写真が撮影できたら、複製による
  違法な商業利用が可能になってしまう。この場合の影響度は大きい。
  だから本格的に撮影できる三脚の使用は禁止。
  スナップショットでの撮影であれば、本物同様レベルでの複製は
  難しくなると判断しました。
  また今回の企画展は大型インスタレーションが中心で、
  写真だけで複製できる作品は少ないため問題がないだろうと判断。


喜ばしい変化な気がした。最近、日本の国民性は嫌な面ばからが出てる気がするから。

実際、世の中のことで「0対100」で善悪の判断がつく事象なんてほとんどない。


先日、民主党の高山議員と話をしていて盛り上がったのもこのポイント。
「政策を決めるのは本当に難しい。例えば20対80くらいで善悪の判断できればわかりやすけれど、
多くの政策的判断は 55対45とか、ひどいときは51対49なんて状況で判断を下さないといけない。
しかもその1%の違いを国民にわかりやすく伝えないといけない。必死です」と。


ほんとか。
それが「政権交代」というスローガンになるのか。。。


あんたら誰と闘ってるんだ。