OB訪問をうけた。
便せんに依頼をしたためて封書にしてあった。
そんなOB訪問依頼をうけたのは初めてだ。
OB訪問を受ける時、いつもドキドキする。
何を聞かれるだろうという不安と、価値ある情報を提供できるか、という不安。
終わった後も、本当にあれでよかったのか、とか。いろいろ思う。
OB訪問に共通してるのは、「不完全さ」「熱意」。
彼ら彼女らが悩み苦しみ書いてきた、自己PRやら志望動機やらは、あまりに不完全。
ただ、本当に意識を高く持って臨んできた熱意は、ありあまっている。
OB訪問を受ける時にいつも考えているのは、「答え」を与えないこと。
彼らの断片的な情報、(学生生活になにをしていて、バイトはこんなことをやっていて、
ボランティアでどーのこーの、イベントを立ち上げて、留学生活であんなことやこんなこと、など)
を聴いているうちに、ああこの子はこういう子なんだなというのはだいたいわかってくる。
ところが、いざ自己PRを見ると
「向上意欲が高いです。」「仕切りがうまいです。」だの、スキル研鑽系の本に書いてありそうなことばかりでてくる。
「あなたの過ごしてきた22年間がわかる自己PRにしてください。」
「あなたの学生生活での実績・経験と、いわゆる能力がブリッジする言葉を自己PRにしてください。」
これはいつも言うセリフだ。
「〜力」として表現できるたぐいの自己PRはあまり魅力にならないと思っている。
その個人のキャラクターが類推できないからだ。
面接官なり、ESを読む人は意外と単純で、
おそらく「一緒に働きたいか」「面白そうか」、の2点くらいで選別してると思っている。
ならば、「〜力」のたぐいの自己PRは、箸にも棒にもひっからないはずだ。
「事例」としての情報は提供するようにしているけれど、
彼らには苦心して言葉を紡ぎ出してほしい。
だから、「答え」は提示しない。
でも、その苦しみを抜けたあと、面接はすごく愉しいものになる。
がんばれシュウカツ生。