好きだ、とうまく伝えられるようになりたい。


同級生で、すごく言葉遣いがうまい人がいた。
その人は、出来事の機微や、人間関係の行間や、
自分自身が感じた事の咀嚼がすごく上手な人だった。


当時は携帯もそんなに普及していなくて、
FAXをメールがわりに使って、
今思えば軽い文通みたいなこと、その人としていた。


その人がずっと好きだった。
「あなたが好きです。」
なんて台詞は、芸がないのはわかっていた。
(直球がいい。という人ももちろんいるだろうけれど。)


でも結局、ぼく自身、好きと伝えることができなくて、
その人の発する言葉たちを、「拾って」「繋げる」ことしかできなかった。
「ずっとコミュニケーションしていたい。」
その想いを具現化するので精いっぱいだった。


「伝え方、伝える方法がわからない。」
というのがその当時の状況だった。


「広告はラブレターだと思う」
と誰かが一時期言っていたけれど、
ぼくの発想はそれに近いのかもしれない。
と最近再認識し始めている。


ぼくらのシゴトはもちろん、クライアントの商品を売ることだけれど、
その商品を売るために、顧客となりうる世の人たちに、
Charmingに「好きだ」と代弁して伝えられるようになりたい。


それでクライアントの商品と顧客が結ばれたなら、
そんなハッピーなことはきっとない。


感情が関係性を創る。そう信じている。