もうだいぶ前のことだけれど、
先輩にチケットをゆずってもらって見に行った。
『幸せ最高ありがとうマジで!』
舞台は「エリートが書いたもんをヤクザが売る」とからかわれる、とある町の新聞販売所。
慎太郎の留守中に、彼の愛人を名乗る得体の知れない女・明里(あかり)が突然現れる。
もともと慎太郎の女癖の悪さは病的とも言えたため、妻と子供たちはその話を信じ込んでしまう。
が、家族は一丸となって明里の存在を無かったことにしようとする。
嫉妬でおかしくなったように家に上がりこもうとする明里を、妻と息子と娘は協力して阻止。
明里は道に放り出されるが、住み込みバイト・えいみの手引きによって、
なぜか敷地内のプレハブ小屋に密かにかくまわれることに。
こうして、誰にも予想できない復讐劇の幕は上がった・・・。
演劇である。
永作博美が出たのである。
はんぱなく美しいのであった。
そして脚本は本谷有希子。
腑抜けども、悲しみの愛を見せろ。の人。
- 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
- 発売日: 2008/02/22
- メディア: DVD
- 購入: 4人 クリック: 163回
- この商品を含むブログ (255件) を見る
まあ、寂れた新聞配達所の家庭を舞台に、
ちょっとイカれた永作ねいさんが闖入。てんやわんやを起こす。
と、一言で言えばそういうことなのだけれど、
つきつめれば、家族、その本当の関係性ってどうなのよ。とか、
なんか、今の世の中自体狂ってません?とか、
解釈次第で、いろいろ考えさせられる。
毎度、演劇を見るたびに思うのだけれど、
演劇の脚本家って本当に凄い。
小説は、文字という限られた表現だけど、
文字を通じてある種無限の描写ができる。
映画/ドラマとかは、お金さえあれば、
なんだってできる時代。
逆に、この演劇というジャンルの、なんと制限の多いことか。
閉ざされた空間で、ロケハンができるわけでもなく、
見る者に想像させる世界をつくってしまう。
そして、その世界は、その日その時にしか作られないもので、
(もちろんDVDとか販売されるけれど)
その“生感”を一度感じてしまうと、
映画やドラマなんか、「どうせ何テイクもやったんでしょー」と、
まったく魅力に感じない。
(でも、映画はいまだに好きだけどw)
自分が現在進行形でハマってるという贔屓目をぬきにして、
コンテンツとして今すごく面白いとひそかに思っている。
映画でも、もう数年前だけれど、二コールキッドマンが、
映画上の演劇みたいなのをやっている。
ある村での悲劇を描いたものなのだけれど、↑こんな感じで、
セットがほとんどない。舞台はこれがすべて。
「線」と「音」と、「演者」。that's all.
ひじょーに面白い。
ただし、好き嫌いはあるんやろなー。
だいぶ前に、TVで香取とか出てた「ホームルーム」ってやっててあれ好きだったんだけど、
なんか番組で面白いことできそーな気がするんだが、
若造の気のせいかもしれない。