企業と生活者。
両者の本質的なコミュニケーションは、
その企業商品の「体験」である。
のだと思う。
つまり、「プロダクトブランド体験」は、中長期的視点でみれば、
企業ブランディングに繋がる。
ただ、今の生活者は、
なかなか「プロダクトブランド体験」に踏み切ってくれない。
高関与商材であれば、なおさら、である。
だから、企業は「広告」という恥ずかしい手法をとらざるを得ない。
(ここでいう、広告は、狭義の意味ではない。)
本来ならば、市場に放置しておいて、
勝手に売れてくれるのであれば、
それにこしたことはない。
ブランド体験が、生活者の口を開き、隣の生活者に伝える。
最近、「企業広告」がワカラナイ。
お酒メーカーを担当させて頂いているからなのか、
有象無象ある、個々のブランドごとにコミュニケーションを行うことが、
激しく無駄に思えて仕方がない。
(もちろん、その裏には、それほどのコミュニケーション投資をする金がない。
という事情もあるのだが・・・。)
たとえば、これ↑は企業広告か。
『ねえ。女房酔わせてどうするつもり?』
最後にプロダクトがあるのだから、一般的に考えれば商品広告。
だが、メッセージは、「商品オリエンテッド」な広告なのか。
「モルト100」は確かにこやつしか言えなかった。
ただ、極論すれば、これが「サントリー リザーブ」でもなんら問題ないような気がする。
(そして、スペック上の齟齬もあるけれども。)
でも、個人的には、この広告は好きだ。
そして、個人的には、この広告はもはや企業広告と捉えられるだろう。
広告屋が、くどくどとロジックをたれようと。
フツーの人は、そう捉えるに違いない。
(違ったらどうしようw)
それにこの当時のウイスキー気分ではあったように思うし、
ウイスキーがかっこつけの酒である以上、インサイトとも合致しそうである。
そしてなにより石田ゆり子がさいこーである。
話は変わるが、サントリーの作り出す企業イメージが好きだ。
というより、私自身が捉えるサントリーの企業イメージが好きだ。
ムツカシイことはわからないが、
「水と生きる。」サントリーは、
●南アルプスの天然水
●烏龍茶
●ウイスキー
○プレミアムビール(最近)
の会社だと思う。
特に、昔を知らない自分にとっては、
前者2つのイメージ+企業スローガンのイメージが、非常に強固。
日本の大手酒類/飲料メーカーの中で、
いち早くこの「水と生きる。」を打ち出したのは、
とんでもない英断だと思うのである。
あと、関係ないけど、この子も好きだ。