広告代理店から愛を込めて

心筋梗塞になった40歳広告代理店の人のブログ

教育のすごさを知る。


いま、教育を勉強している。


広告以外で本を読んだのなんて久し振りなので、
頭が痛くなった。


でもなんとなくわかってきた。
(ほんとなんとんなく)


・お受験
・学級崩壊
・ボイコット
・いじめ
不登校
・教師の性犯罪
・携帯規制
etc.


こうして挙げてみると、
教育に関係のある問題って、
日本の問題と同じくらい数あるんじゃないかと思えてくる。


マスメディアで、これらの問題が取り上げられる。
文科省が対応をする。
何かいつも違和感を感じる。
「枝葉」に手をつけてるだけな感じがするのである。


本を探した。
ちょうどよさそうな本を見つけた。
条件は3つだった。
・日本の教育システムの変遷
・現状の教育システムの状態/課題
・欧米(特に北欧)の教育システム
これらについての記述があること。

若干古い(2006年発刊)のだが、
とても勉強になった。
(まだ流し読みレベルだけど。笑)

[rakuten:book:11841766:detail]

つまり、こういうことである。
(といいつつ、まだ頭でまとまりきれてない。笑)

【教育と教育システムの現状】
文科省を頂点にした、官僚型システム。
 - 文科省は、“直接的権力”を、教育委員会/学校に対して持たないが、
  (行政と教育の分離)3つの“間接的権力”を保持している。
 - それが、「国庫補助」「法令」「指導助言」。
  つまり、「別に強制はしないよー。」と言いつつも、
  間接的に「こうした方がキミのためよ」というルートが3つもある。
●教育内容の具体案作成の権限が、現場にない。
 - 教育基本法とかの法律、そして学習指導要領とかの法令(?)の作成は、
  文科省の官僚が作成する。
文科省の「圧倒的パワー」の下で、骨抜きにされた「教育委員会」。
 でも、「人事権」を握っているという厄介な存在。
 - つまり、会社でいえば、キレイごとしか言わず、上役のいうことばかり聞き、
  それは前例がないから、とか、皆やってないでしょ、とか、言うくせに、
  人事権だけは握っているという厄介なオジサン/オバサン集団。
●現場の教師の事務作業の多さ。
 - まあこれは官僚型統制のトップダウン型を採っている時点で当然なんだろうけど。。
●保護者の教育への“参政権”の不在。
 - それゆえ、モンスターペアレンツやらが生まれるのである。
  冷静に考えれば当然で、わが子を1日のほとんどの時間人質にとられているようなものなのだから。


【教育内容】
●“学力”に特化し過ぎた、“立身出世型”の教育。
 - いくら、学習指導要領でキレイごとを言おうが、現場の教師が頑張ろうが、
  結局、「受験」という存在が、すべてを消去する。
●要は、“発展途上国的教育”のまま現在を迎えている。
 - 農村的社会から産業社会に移行する時までは、この教育は機能する。
  出席して、学力数値を上げ、国が用意したレールにのれば、将来が保障される。
  ※そういう意味では、今の教育は、一部のエリートのための教育でしかないといえる。

【教育ってなんじゃ。】
●これは持論。教師は、究極のサービス業だと思う。
 自分ら広告屋もそうだが、ある意味、芸者/ホスト/ホステスに近い。
 ただ、自分らと違うのは、
 教師は、時に“医者”的でもあり、ある種“宗教家”のようでもある。
 それだけ、子供の教育、つまり成長過程にかかわるということは、範囲が幅広い。
●教育は、文化なのだと思う。
- つまり、政治とも、金儲けとも、一緒になってはならないものだ。


cf)ぶん‐か〔‐クワ〕【文化】

1 人間の生活様式の全体。
人類がみずからの手で築き上げてきた有形・無形の成果の総体。
それぞれの民族・地域・社会に固有の文化があり、学習によって伝習されるとともに、
相互の交流によって発展してきた。カルチュア。「日本の―」「東西の―の交流」

2 1のうち、特に、哲学・芸術・科学・宗教などの精神的活動、およびその所産。
物質的所産は文明とよび、文化と区別される。

3 世の中が開けて生活内容が高まること。文明開化。
多く他の語の上に付いて、便利・モダン・新式などの意を表す。「―住宅」



と、パラパラを読んでいるのだけれど、
この日本教育の現状に対して、筆者は、北欧流の教育の導入を提案している。
国家/営利団体にも左右されない教育。
教師と保護者でつくる教育。
1人1人の子に合った道が用意されている教育。
等など。


ただ、その理想ともいえる中身への改革には、ハードルが高すぎる。
●まず、法律の存在。
 - 今回のことで、やっぱり所詮法律は人間が作るものにすぎない、と再確認。
  要は、解釈をめぐって、悪用も活用もできる。
  それだけ、「日本語」ってのはムツカシイ。
●そして、オトナの意識。
 - 言うまでもなく、今の子供の親世代は、「上ればいい時代」を前提にした教育を受けた世代。
  彼らの意識を変えるのは相当にハードルが高い。
●大学/企業の存在。
 - どっかのおばか完了が、大学を増やすことを認めたせいで、いまや大学は有象無象が大量。
  さらに、既に“序列”が固定観念として成立してしまっている。
 - 一方、企業採用は、やっぱりリスクヘッジとして、一定以上の大学学生を欲しがる。
  これは心理的にもしょうがない。
  でも実際は、大学がどこだろうが、ほとんど関係ない。これは自分の実感。
  弊社のエースプランナーは、日東駒専以下の大学だし、東大行ってた人なんてほとんどいない。


と、長々と書いてますが、
なんか教育という一分野を通じて、
やっぱり、日本の限界を感じるわけです。
これ以上、上を目指してどうするんだろう。


電機会社の大量リストラの対象者はどこに行くんだろう。
てゆうか、なんで日本の政治家は、国会中に寝てんだ?


メディアも、麻生が漢字読めない、とかどうでもよくないか?


本質が見えない。
本質を見ようとする人に、集団を動かしてほしい。