広告代理店から愛を込めて

心筋梗塞になった40歳広告代理店の人のブログ

酒。

「経済は文化のしもべである。」


ベネッセコーポレーション代表取締役会長、福武總一郎。
http://www.excite.co.jp/News/china/20081114/Searchina_20081114036.html


あながち間違っていない、と思う。
儲からないから、一般書の出版をやめたくせに。とバッシングをくらっているが。


たぶん、その指摘は、事象だけを捉えていて、その発言の意図を汲みきれていない気がする。
(そんな意図があったのかどうかはしらんがw)


なんつーか、経済は文化の前に無力だ。
みたいなことな気がするのだ。


もう入社してから「酒」関連の案件から離れたことがなく、
たぶん今後も離れることはないのだろう、と思いながら書くのだけれど、
「酒の文化」ってやつが絶対あるんです。
大昔ほど顕在化してるような文化じゃないんだろうけど。


その「酒の文化」の前に、企業のマーケティングコミュニケーションはまったくもって、力を持たない。
無力に近いのだと。そう思うわけです。


いくらアサヒビールが、「挑戦」とか、「キレだ鮮度だうまさだ」と何億もかけて言っても、
いくらキリンビールが、「NIPPON ICHIBAN 爽やか搾り」とか何億もかけて言っても、
「酒の文化」は消費者のものだもの。

いわゆる、マーケットデザインに成功したもの(≒酒の文化を変えたもの)
って、ラガー〜スーパードライ〜といって、たぶん「氷結」で最後なんだろうなー。


淡麗GLとか小さいなりに、変化を起こしてるけど、もう大転換はムリな気がする。


でも、ちょっと期待してるのが、サントリーがやってる、角ハイボールの超地道なBTL活動。
がんばってくれサントリー


お酒はもっとかっこいいものでなくちゃだめなんだ。
でもかっこいいおとながいまどれくらいいるっていうんだ。
いないだろう。


だとしたら、「酒の文化」を取り戻せるポテンシャルがあるのは、ウイスキーか、甲類焼酎(大穴)。
だと密かに思っている。


ビールもチューハイも梅酒も担えない、懐の深さがたぶんある。