広告代理店から愛を込めて

心筋梗塞になった40歳広告代理店の人のブログ

組織+教育+人事。


うーん。その通りだなー。


「最近の若いもんもなんですが、最近の古いもんもどうかお思いますねえ。」だな。


なんか、最近「人事」への興味が強い。
結局人事も広義に「コミュニケーション」にかかわることだったりするし。


人のポテンシャルを開花させる、とか、
人の適正環境を整える、とか、
当たり前のことなのに意外とできてないのが日本企業な気がして。


自分の不安を、他人の危機感のなさへの警鐘にすり替えて自己確認をするオトナ。
狭い世界での万能感に酔って、周囲と距離を置いていくオトナ。
こういう人たちを視てると哀しくなってくるんだけれど、
なんかそういうオトナも含めて、
まだまだ青いぼくら世代を含めて、
うまくやっていく方法を探すってステキじゃない。

純粋に、そういう領域は改善余地がある気がするし。
大企業がどうなってるのかはよくわからないけれど。

新人教育がつまづいている例

こういう例、よく見る気がする。


上司:
 基本的なことをやらせてみて、
 それが十分以上にできているようなら
 その具合を見てレベルの高いものを任せる
新人:
 基本的なこと以上のことができると思っているので、 
 基本的なことをやらされてもあまり真剣になれない


結果として、真剣にできていない基本的なことがあまりうまくいかず、
上司は「まだ任せられない」と思い、
新人は「こんなのをいつまでもやるのか」と悩む。
上司が新人を見くびっていると考えるか、
新人が最初から高くを望みすぎると考えるか。
個人的には、
これは二人のコミュニケーションの問題だろうと思うのだけれども。
http://d.hatena.ne.jp/kokokubeta/20091105/1257348293

追記。

私は、
「真剣になれない」→「レベルの低い仕事しか来ない」→「さらに真剣になれなくなる」スパイラルに陥る恐怖を感じたので、
上司に相談したり、周りをパトロールしたりして以下のように行動した。
モチベーションに悩む新人の助けになれば幸いだ。


●そもそも、上司の仕事とはプロジェクトのROIを最大化すること

まず私は、上司に「そもそも、あなたの仕事って何ですか?」と聞いてみた。すると、


チームメンバーのリソース (I = 能力×時間) を有効に使って、プロジェクトのアウトプット (R) を最大化すること


という実にコンサルタントらしい答が返ってきた。
この言葉は、新人だった私には青天の霹靂だった。
上司が自分を成長させようとするのは、上司にとってのIを増やす為の手段に過ぎず、仕事の直接の目的ではないことになるからだ。


●従って、新人が基本的な仕事を避けることはできない


上司が上述のロジックで動いているとすると、実力が不確かな人間には、
誰でもできるはずの仕事に毛の生えた程度の仕事をさせるのが最善のマネジメントということになる。
打率の低いバッターに8番や9番を打たせるのと同じだ。

もちろん、人手に余裕のあるプロジェクトならば、新人が好きなことをする自由があるのかもしれないが、
少なくとも私が入社した会社にそういう幸せなプロジェクトは無いようだった。
だとすると、「新人が基本的な仕事をする」ということは新人にとって避けられないことなんだと腹を括った。


●新人が真剣になれない原因は、上司からのコミュニケーションではない


基本的な仕事をすることは不可避だとすると、いかにしてモチベーションを上げるかという話になる。
これに対しては、id:kokokubetaさんと同じように、コミュニケーション方法に改善の糸口がありそうだと考えて、
とりあえず自分に与えられた仕事の目的や背景を上司にしつこく聞くようにした。
しかし、この効果は限定的だった。
仕事の目的や背景を上司に尋ねれば、彼らは非常に丁寧に納得できる説明をしてくれたし、仕事をすれば必ず相応の感謝も返してくれた。
それでも、当時の私にあった「満たされない感じ」は埋まらなかったのである。


●新人が真剣になるためには、新人から仕事を提案していくしかない


悩んだ末に辿り着いた結論は、「自分でやると決めた仕事にしか真剣になれない」という元も子もないものだった。
周りを見渡してみても、楽しそうに働いている人は自分のする仕事を自分で決めているように見えた。


これに気付いてから、上司とコミュニケーションする際に
「明日、半日かけてA (新人のやりたい仕事) をやりたいのですが、いいですか?」
という提案型のコミュニケーションに変えてみることにした。
最初は、上司から「それより先に、B (上司がやらせたい仕事) をやった方がいい」などと軌道修正されてしまうが、
先述のように上司とはROIを高めたい生き物なので、Aをやる事自体には決してNoとは言わない。
これで少なくともAをやっている間は真剣に働くことができるようになる。


さらに、プロジェクトとして出すべき成果物についての理解が深まり、AがBに一致してくるようになるとしめたものだ。
これは、「新人が何をするか考える」という上司の役割を乗っ取ったことを意味するからだ。
この段階に差し掛かった頃に、私の新人研修は終わった。


世の中には「モチベーションが湧かない意味がわからない」という、モチベーションマッチョな人も存在する。
しかし、働くモチベーションをどう保つかっていうのは、多くの人にとって永遠のテーマなんだと思う。
これからもこの辺の事についてはきちんと考えていきたい。
http://d.hatena.ne.jp/hajimenator/20091105/p1