広告代理店から愛を込めて

心筋梗塞になった40歳広告代理店の人のブログ

ご指名入りました。


うーん。たぶん正しい。

「何がよくなるのか(何を計測すれば向上したことが数値化できるか)を言語化しにくい」というのはあると思いますが、
そこは言語化できるように鍛えるべきだし、時代の流れとしてデザイナにその能力も求められるのではないか。
これからは広告の善し悪しも独創性や何となくではなく購買率で判断される時代で、
デザインやキャッチコピーの善し悪しも計測できれば計測して結果によって淘汰される。


「すべて金儲けのために」という目標が設定されている以上、その自動化(ロボット化してリストラでコスト削減!)は、
どんな職業も避けられないのです…”クリエイティブな仕事”は決して聖域ではない。


デザイナがテストに対して主張すべきなのは「このデザインでよくなったことは、今の技術では計測できない」場合です(そういうことは多い)。
で、計測できる効果と計測できない効果のどちらを重視すべきかはデザイナより上の立場の人が決定すべきで、
その決定に同意できないなら上司(職場)を変えるべき。
まあ、上司としては「数値で見えている結果より見えない結果を(この人を信じて)重視しましょう」という判断はとりにくいだろうし、
だから目に見える結果で判断しやすい方に全体が流れていくでしょうね…。
http://d.hatena.ne.jp/nazoking/20090325/1237967079


サイトデザインであろうと、広告であろうと、数値で良さが証明できるようになる時代なんだろー。
「何がよくなるのかを言語化しにくい」。そこは言語化できるようになるべき。
それも正しい。
たぶん、一流のデザイナーとそうでない人との圧倒的な差はそこな気がする。


ただ、なんかこの手のWebやテクノロジー信奉者の立場に、どうも反発したなくなるアンチ精神がなぜか自分にはずっとある。
上記のGoogleの話とかだと、たぶん証明する数値は、「行動を基にした数値」で、


たとえば、
100万人のGoogleユーザーのうち、70万人が、デザインAを選択した。
デザインBは、50万人が選択した。


テストの結果、そういう数値が出たなら、デザインAを採用する。のかな。


ダイレクトマーケティングも、(がっつりとはかかわったことないけれど)
たぶん、基本指標は、「行動を基にした数値」で、あとは「何に対する行動」を設定して数値化するか。
「来店率」なのか、「お買い上げ率」なのか、「お買い上げ獲得単価」なのか。


で、数値の「相対比較」での精査をとことんやって、最終的に「絶対的な数値」がもっともらしくできあがる。
そんなイメージ。


アンチ精神がなんでわくのか・・・はたぶんコレが近いのかもしれない。

私には、人間の”これが好き”という心理を、計算と統計で求められるとは思えません。
購買行動や感情を完全に言語化するのは不可能だと思います。
もし言語化できるとするならば、それは代替可能の情報となってしまいます。
”恋愛の不可能性”(大澤真幸が提唱する理論社会論。文庫本も出版されているのでもし良ければ是非一度探してみて下さい)という考え方があります。


恋人の「どこが好き?」と問われたとき、好きである理由を全て言語化できてしまうなら
それはその条件を満たす別の誰かに代替可能であるから、愛していることにはならない。というような話です。

(恋愛の不可能性について 参考URL:http://d.hatena.ne.jp/derorinman/20060315/1142429418


言語化」に関しては、しなくちゃならないんだと思う。そこは、上の人とちょっと違う。
でもその言語化はたぶん定性的な言語化であって、なんかの指標の言語化ではない。
「好意度」とか、「意向度」とか。。わからんが、恋人関係だったら「おちつき度」とか「共感度」とか??
ただ、
指標を言語化して、数値ではかったら、身捨ててしまう心理とか気持ちがあると思うのであります。。


感覚的でなんの根拠もないんだけど、たぶんDHCとかの数値って、もう“摩耗”してる気がする。
それが通販化粧品というカテゴリ特性なのか、はたまた通販というカテゴリ特性なのか、
いろんな原因が考えられるんだろうけど、
とにかく、なんか「好き」がない気がする。(それはロイヤリティってものなのかもしれない)


たぶん、数値ד何か”。の掛け合わせが重要なんだ。
と言いたい。のだろうたぶん。(自分でも整理しきれてない。笑)




最近、“指名買い”をいただけてるブランドの、なぜなの?が気になる。
うまく理由がわからなくてモヤモヤだけど。。


たとえば、
東京マラソン
●Dean & Deluca


たぶん東京マラソンに応募した22万人の人は、
○マラソンがしたいというより、東京マラソンがしたい。
ほうが近くて、
○三浦国際市民マラソンも、谷川真理ハーフマラソンも、視野には入ってない。


たぶんDean & Delucaのトートバックをもってる人は、
○トートバックをもちたいというより、Dean & Delucaのトートバックを持ちたい。
スターバックスも、無印良品も、視野にはいっていない。


そんな気がする。


指名買いの心理って、数値だけじゃなんとも言えない気がするのです。